コミュニティ形成の大切さの話

コミュニティ形成の大切さの話

ブログ更新が少し空いてしまいました、すみません。
現在は隔週水曜日にTwitterスペースにて美術について話しているので、是非Twitterをフォローしてください。(@masakihaginoart)
NFT用のTwitterアカウントも用意したので、そちらも是非(@masakihaginonft)
詳しくは下の記事へどうぞ


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Podcastはiphoneなら純正アプリで「ArtTalk」で検索していただければと思います。(https://podcasts.apple.com/th/podcast/id1532641574)
それ以外にもSpotifyを始め各種Podcastに同時に配信されるようになってるので、お好きなアプリから聞いていただければなと思います。

Anchorでも聞けます。

宣伝以上!本題に入りましょ。

最近の社会システムの変化

ビジネスマンではないし、そんなブログではないので今更こんな内容を説明しても仕方がないんですが… 最近の成功ビジネスの形は、「コミュニティ形成力にある」っていう話があります。

どういう意味かというと、「SNSをうまく使って情報を拡散する」っていう少し前からの広告戦略の延長で、コミュニティを形成していく必要が出てきました。コミュニティっていうのは、有料会員とかっていうことよりもファンクラブに近くて、超濃密ファンクラブ会員的なものがコミュニティです。ファンクラブってミュージシャン/バンド/アイドルとかの世界くらいしか馴染みがなかったものだと思いますが、それをビジネスに応用していくということですね。

有料会員のシステムっていうのはどのビジネス形態にもありました。ファンクラブ会員だって結局は有料会員です。では何が違うのか?
会員費を払って、有料のコンテンツ・サービスを手に入れることができる。というのが有料会員。
それに会員特典とかが付いたりするのと、ファン同士の連帯意識が生まれるっていうことがファンクラブとかになってくるのですが、

コミュニティの大切さは、会員メンバー同士のコミュニケーションが取れること、そしてサービスを提供する側とも連絡を取れることっていうのが大きな違いかなと思います。これがオンラインサロンとかの形に近くなってくる理由ですね。

小規模のコミュニティ形成がなぜ効果を生むか

この小規模のコミュニティっていうのは、非常に効果があります。DiscordやSlackなど、コミュニティ内でやりとりができるアプリなどを使って、コミュニケーションをたくさん取れます。この連帯感が、相乗効果を生むので、会員同士もこのコミュニティを盛り上げるために色々を努力をしてくれます。つまりサービス提供側だけが盛り上げる努力をする必要がなくなって、コミュニティメンバーを巻き込んで盛り上げていけます。
SNSはサービス側だけが広告塔。コミュニティはメンバーも第二次広告塔になります。

例えば商品形態にもよりますが、インスタで10万人フォロワーがいるサービスがあったとして、「新商品買ってね!」という投稿をしたとして、SNS全盛期を超えた今、みんなのフィードはすぐ流れていくので、その情報を追える人は限られています。ですのでその広告を見る人はその10万人のうちの数十パーセントです。そして、実際にその商品を買うのはその中の数パーセントです。

ではファンクラブの強化版、コミュニティではどうでしょう。1000人のメンバーがいて、毎日密に彼らは連絡を取ってたりします。絶対次の商品は買いたいよね、手に入れたらここで報告しよう!あ、あのニュースサイトで取り上げられたよ!リンク貼るねみんなで拡散しとこ!サポートしよ!みたいなことをやってます。大ファンだし、サポーティブなので、1000人中もしかしたら1000人がその商品を買うかも知れません。

ではその商品の値段を考えると効果がわかります。「不特定多数大衆向けの商品を作って、1000円のものをSNS10万人フォロワーに向けて販売する。」というビジネス形態と
「1000人コミュニティメンバー限定で、3万円の商品を販売する」というビジネス形態では、効果が違います。(※例えの数値はかなり適当です。)
細かな数値とかで話すとビジネスの話になっちゃうのであれですが、リーチ数と購買率が下手したら100%に近くなるのがコミュニティです。
そしてその数を調節すると、レアリティ、ラグジュアリー度が上がっていくので、どんどんその商品の価値が上がっていきます。「コミュニティに入らないと手にはいらない」というレアリティ。もしくは「コミュニティの中でも限定10個で、コミュニティに入っていると、抽選券が買える」というシステムにすると、もっとレアリティが上がっていきます。

SNS x コミュニティ形成

SNSをみんなが使うことで、情報を受け取る側の情報量が飽和してしまいました。つまり注目しなければならないのは、サービス提供者のフォロワー数」ではなく「サービスを受ける側のフォロー数」です。みんなフォローする人が増えてきて、タイムラインがぶばばばばばばってなりました。ですが時間は同じく有限です。なので、注目のあの人の投稿を見つけられません。タイムラインが早すぎて、見る人が多すぎて。Twitterなどは最適化されているので、よく見る人や、いいね数が多い話題の人が上に上がってくるように。ショート動画なども同じで、短時間でたくさん見れる方に人気が。
SNSのいいところは、どんどん情報が入ってくる「受動的」な部分です。一回フォローしてさえおけば、雑誌とかを買ったり、ネット検索をしたりする必要なくどんどん情報が入ってくる点です。

なのでこのSNS時代を乗り越えて次の時代です。この可処分時間の取り合い合戦を抜けて、1番強いのがコミュニティ。

情報は取りに行け。コミュニティに入って、その中で取りに行け。ってことになりました。

いや時間余計かかるようになったよね?とは思うんですが、その代わりサービス提供側は、濃密な情報やら裏情報やら、限定情報やらを得られます。ここで大切なことは時間に対して得られるものの価値が上がっていることです
なので、これからはSNSを使いながら、コミュニティに入ってもらうような戦略が必要ということですね。情報の差別化も必要。

これがアート系とどう繋がるのか

売る売らないとかと離れている美術形態では、あまり関係がないかも知れませんが、作品を売るとかっていう形態を意識している場合は、同じくビジネス思考を取り入れるべきかも知れません。
有名ギャラリーで、美術館で展示しなければ行けないっていう美術形態は置いといて…
一昔前のような、作家が作って、ビジネスはギャラリーが受け持つっていうスタイルに固執せず、自分でビジネスまでやっていける時代になりました。販売系のサイトもたくさんあるからそこに登録すればいいし、なんならオンラインでショップは無料で作れるし、っていうのがちょっと前。

今はコミュニティさえ運営して作って行けば、ファンクラブを作っていけば、うまくいきます。
極端な話、人にファンがついていくこともあります。NFT界隈とかではあるあるですが、作品がいいかどうかではなくて、その人の知名度で作品の価値が上がることもあります。なぜなら「作品のファン」と「あなたのファン」がいるからです。もっと言えば「投資的な価値」を追ってるだけで、ファンですらないみたいな人もまぁいるでしょう。


SNSでフォロワーを増やす戦略と、
コミュニティメンバーを増やす戦略はちょっと別だと思います。
それぞれの業種で方法とかも変わってくると思うので、具体的なハウツーは説明できないけれど、とにかく今は新しい戦略とかが重要になってきているという話です。


一応私もDiscordコミュニティもあります。こんな記事書いといてうまく運営は全然できてないので、これから少しずつ改善していこう… 不定期ですがちょこちょこと海外のアートニュースなんかをシェアしたりしています。個人的な運用を進める予定ではなかったので、これからは少しシフトして個人利用もしていく感じにしていこうかなと思います。



Masaki Hagino
Contemporary painting artist based and work in Amsterdam and Cologne.
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